投稿日:2017/12/04
変形性膝関節症とは
膝に痛みが生じ、関節が変形したり、水がたまったりする病気です。
年をとって、膝に痛みが出る人は非常に多いです。昔は、「年のせい」と言われていましたが、最近では、膝関節の軟骨がすり減ってくることで、膝関節に様々な障害が起こる「病気」と考えられています。
日本での患者数は、推定800万人ともいわれ、高齢社会において、とても多い病気です。
年齢とともに患者数は増加します。60歳以上で女性の約40%、男性の約20%がレントゲン上、変形性膝関節症の所見があるといわれます。さらに、この割合は、80歳代では、女性で60%以上、男性でも50%近くに達するといわれています。そして、レントゲン上で変形性膝関節症の所見がある人のうち約20%にひざの痛みや腫れなどの自覚症状が見られます。
変形性膝関節症患者は、女性の割合が男性に比べて1.5~2倍多く、女性に多い病気です。
変形性膝関節症の原因
変形性膝関節症は、様々な原因が重なって発症すると考えられています。
一番の原因は、加齢です。年齢を重ねるにつれ、関節軟骨などがすり減り、次第に膝関節が変形していきます。また、肥満も危険因子になります。
靱帯損傷などの怪我や、関節リウマチなどの病気が引き金となって起こることもありますが、その割合は10%以下といわれています。
変形性股関節症の症状
1.痛み
日常生活で膝を動かしたときに痛みを感じます。特に立ち上がるときや歩きはじめ、階段昇降などで、膝が痛みます。
2.関節可動域制限
膝の曲げ伸ばしが制限されます。膝がまっすぐに伸びなかったり、また、膝が曲がらないために、正座やしゃがみといった動作がしづらくなります。
3.関節水腫
関節の炎症によって、関節液が膝関節の中にたまってきます。
初期には、朝起きたときに膝がこわばったり、動き始めに膝が痛んだりしますが、しばらく休むと、痛みは治まります。進行すると、膝が腫れたり、痛みが強くなっていき、かなり進行すると、痛みによって歩くのがつらくなったり、日常生活に大きな支障をきたすことになります。
変形性膝関節症の治療
1.運動療法
変形性膝関節症の初期では、膝周りの筋力トレーニングが有効です。特に、大腿四頭筋という太もも全面の筋肉を鍛えることが重要です。
当社ホームページの「足上げ」運動を参考にしてください。
2.装具補助具による治療
膝関節を支えたり、関節の負担を減らすために、装具や補助具を使用することがあります。
足底板、杖、サポーターなどを使います。
3.薬物治療
膝関節の痛みをやわらげたり、動きを改善するために行われます。
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)が使われたり、ヒアルロン酸注射、ステロイド注射などが行われます。
4.手術治療
上記の治療を行っても症状が改善しなかった場合、外科手術を行うことがあります。
関節鏡視下手術、人工関節置換術などが行われます。
変形性膝関節症と杖
杖を使うことで、膝にかかる体重の負担を10~20%も減らすことができます。歩くときの安定性も高まり、転倒予防の効果もあるので、膝の痛みを感じたら、積極的に杖を使うことをオススメします。
杖を使う際に大切なのは、正しい持ち方、歩き方をすることです。できれば、病院等で、医師や理学療法士の指導を受けてください。また、当社のホームページの情報も参考にしてください。
膝が痛くなったときに、膝を動かさないでいると、膝周りの筋力が弱り、さらに膝が痛くなる・・・という悪循環に陥ります。痛みが軽いうちに、筋力トレーニングなどの運動療法を行い、痛みが生じない範囲で、杖を使って適度に歩くように心がけましょう。
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