投稿日:2018/07/31
サルコペニアとは
年をとって、「急にやせてきたな・・・」「太ももやふくらはぎが、すごく細くなったな・・・」と感じることはありませんか?
サルコペニアとは、「加齢や疾患により、筋肉量が減少すること」です。
高齢になり、筋肉が急激にやせてしまった状態です。
1989年に、アメリカでローゼンベルク(Rosenberg)という人が提唱した造語で、ラテン語で” Sarco” は「筋肉」、” Penia” は「減少」という意味です。
筋肉量が減少することにより、筋力も低下し、身体機能は低下していきます。
サルコペニアになると、
- 歩くのが遅くなる
- 転倒・骨折の危険
- 着替えや入浴などの日常生活動作が難しくなる
- 死亡率が上昇する
など、さまざまな影響が出てきます。
日本では、地域在住の高齢者の10~30%はサルコペニアだといわれています。
サルコペニアは、フレイル(加齢により筋力や活動などが低下している状態)と重なる部分もありますが、フレイルが、筋力や活動などが「全体的に低下している状態」を示すのに対し、サルコペニアは、「筋肉量の減少」のことをいいます。
いずれにしても、高齢になると、フレイルやサルコペニアを経由して要介護状態に至るものと考えられます。
年をとって、筋肉がやせてきた状態は、要介護になる一歩手前だと思ってください。
サルコペニアのチェック
サルコペニアの診断は、筋肉量・歩行速度・握力を測定し行います。
筋肉量の測定などは、専門機関でないとできませんが、サルコペニアの徴候を、自分で簡単にチェックすることもできます。
下のいずれかに当てはまる場合は、サルコペニアの疑いがあります。
- 歩くのが遅くなった(横断歩道を渡りきれない)
- 手すりにつかまらないと階段を上がれない
- ペットボトルのキャップを開けにくくなった
指輪っかテスト
もう一つ、サルコペニアをいち早く発見する方法として、東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢准教授らは「指輪っかテスト」を提唱しています。
両手の親指と人さし指で輪っかをつくり、ふくらはぎの最も太い部分を囲みます。力を入れずに、軽く囲んでください。
「囲めない」「ちょうど囲める」「隙間ができる」の順にサルコペニアの可能性が高まります。特に「隙間ができる」場合は、かなり筋肉量が減少している状態と思われます。
簡単なテストですので、ぜひやってみてくださいね。
両手の親指と人差し指で輪を作ります。
利き足でない方のふくらはぎの一番太い部分を、力をいれずに軽く囲んでみましょう。
対策
サルコペニアの徴候がある場合、フレイルと同じく「栄養」「運動」「外出」などの対策が必要です。特に「栄養」は、筋肉の原料となるたんぱく質が豊富な食材(肉、玉子、魚、豆腐など)を含む、バランスのとれた食事を心がけましょう。
杖の使用
フレイルやサルコペニアであれば、足の筋力が低下し、歩くときに「ふらふらする」人も多いかと思います。その状態で歩き、もし転倒すれば、骨折し要介護状態につながる可能性も高くなるでしょう。そのような状態でも、歩くときに杖を使うことにより、バランスがとりやすくなり、転倒を防ぐ効果も期待できます。ぜひ杖を使って歩くことを検討してください。
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