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病気・障害の知識 フレイルカテゴリー:病気・障害の知識

投稿日:2018/05/30

病気障害の知識 フレイル

フレイルとは

年をとって、「最近、身体が弱ってきたな、動きにくくなってきたな、気持ちも沈みがちだな・・・」と感じることはありませんか?「年のせい」と言われてきたこのような現象を、最近「フレイル」と呼ぶようになりました。

 

フレイルとは、加齢により筋力や活動などが低下している状態です。日本老年医学会が考案し、2014年5月に発表したものです。

 

フレイルは、英語で老衰や虚弱を意味する「Frailty (フレイルティー)」という言葉をもとにつくられました。「老衰」や「虚弱」というと、元に戻らない印象がありますが、フレイルは、なりかけても元に戻るという「予防」の意味があるとことです。

介護保険で要支援や要介護という認定は受けていないけど、全く元気というわけではない・・・、そんな、「健康」と「要支援・要介護」の間の状態が「フレイル」といえるでしょう。(図1)

フレイルは、そのまま放っておくと、やがて要支援・要介護になる可能性が高いですが、早期に発見し、適切な取り組みをしていけば、要支援・要介護になることを防ぐことも可能な状態です。

フレイルの基準

  • 体重減少 最近6か月で2~3kg以上の体重減少がある
  • 筋力低下 握力が男性26kg未満、女性18kg未満
  • 移動能力の低下 歩行速度が1m/秒未満(普通に歩いて横断歩道を青信号のうちに渡れない)
  • 活動性の低下 「軽い運動、体操」、「定期的な運動・スポーツ」などをやっていない
  • 疲労感 「わけもなく疲れた感じがする」ことがある

上の項目で、3つ以上にあてはまれば「フレイル」、1~2つにあてはまれば「フレイル予備軍」と考えられます(1つもあてはまらなければ、お元気な状態と考えられます)。

フレイルの原因

フレイルの原因には様々なものが考えられますが、主に「身体面」「精神面」「社会面」の3つの側面からの要因が考えられます。

身体面・・・低栄養、筋力・体力の低下、慢性的な病気(糖尿病などの持病)、転倒による骨折など

精神面・・・認知機能の低下、意欲の低下

社会面・・・外出機会の減少、閉じこもりがちな生活、社会交流の減少

フレイルの対策

フレイルにならないようにするために、また、フレイルになっても、進行を防いだり回復させるためには、以下の3つ面からの対策が重要です。

1.栄養

バランスのよい食事を心がけ、しっかり食べて、低栄養を防ぎましょう。一人での食事は、いいかげんになりやすく、食事量も少なくなりがちです。「人と一緒に食べる」「楽しく食事をする」機会を持つとよいでしょう。お友達やご家族など、親しい人と楽しく食事をとる時間を持つことは重要です。

2.運動

ウォーキング、筋力トレーニング、体操など、意識的に運動する時間をとりましょう。また、日常生活の中で、なるべく身体を動かすことも大切です。農作業や家事などの活動でもよいでしょう。

3.外出

家に閉じこもりがちになり、活動性が低下することは、フレイルの大きな原因の一つです。定期的に外に出ること、人と交流することを心がけましょう。

 

対策には周りの人の協力が不可欠

このような対策を、ご本人の努力だけでずっと継続していくのは、かなり難しいと思われます。介護保険で要支援・要介護と認定されれば、地域包括支援センターや、ケアマネージャーなど専門的な知識を持つ人に関わってもらうことが可能です。しかし、フレイルの人の多くは、まだ要支援・要介護とは認定されない状態でしょうから、周りの人(ご家族等)の協力がとても大切になってきます。

 

 

 

株式会社マルトク ヘルス事業部
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